窃盗 昭和24年5月21日
昭和23(れ)1998
窃盗
昭和24年5月21日
最高裁判所第二小法廷
判決
棄却
集刑 第10号383頁
高松高等裁判所
昭和23年11月4日
一 裁判が迅速を欠き憲法第三七條第一項に違反する場合と上告理由 二 少年法第六八條第六九條第六七條の違反と上告理由 三 裁判所が迅速を缺き憲法第三七條第一項に違反する場合と上告理由 四 所有權の歸屬者を明示しない判決の正否と刑法第二四四條 五 窃盜犯人とその被害者との間に親族關係の存在しないことが明白な場合とこれについての審判の要否
一 昭和二四年第三七九号は同第三九〇号と同一なり。 二 少年法第六八條、第六九條は少年の刑事々件を取扱う者に對する訓示的の規定と解すべきであり、同法第六七條の違反については、別途にその救濟の手段を採るべきであつて、如上、所論のごとき手續上の瑕疵は結局原判決に影響を及ぼさないものというの外なく、原判決を破毀すべき理由とするに足りない。 三 かりに裁判が迅速を缺き、憲法第三七條第一項に違反するとしても、そのこと自体は判決に影響を及ぼす事項と認めることはできないのであるから、これをもつて判決を破毀する理由とすることのできないことは、當裁判所の判例の示すところである。(昭和二三年(れ)第一〇七一號、同年一二月二二日大法廷判決) 四 所論被害物件は、愛媛縣宇摩郡A組合代表者Bの保管していたものであることは、原判決の確定するところである。所論刑法第二四四條親族相盜に關する規定は、窃盜罪の直接被害者たる占有者と犯人との關係についていうものであつて、所論のごとくその物件の所有權者と犯人との關係について規定したものではないのであるから、原審が右組合に關して、それが法人格を有するか否かを明らかにせず、從つて、右物件の所有權關係については、單に「組合所有」とのみ判示して、その所有權の歸屬者を明らかにしなかつたとしても、所論のごとき違法ありとすることはできない。 五 物件の保管者Bと被告人等との間には、親族關係の存在を疑わしめるような事情は少しもあらわれていないのであるから、原審が公判において、この點について審訊をしなかつたからといつて、所論のごとき違法ありとはいえない。(昭和二三年(れ)第九九二號、同年一二月二七日大法廷判決参照)
少年法68條,少年法69條,少年法67條,舊刑訴法411條,憲法37條1項,刑法244條,刑法235條